次の動きは「吸う息?」「吐く息?」
みなさんがクラスで誘導をしていて、動きと呼吸が頭の中でごちゃまぜになってしまう経験はありませんか?
わたしのところでヨガの指導者養成トレーニングを受けてくれた受講生のかたから、このお悩みをたくさんいただいたので、そういうかたが多数いらっしゃると思います。
ですが、呼吸と動きのつながりには、ある法則があります。
それは、「重力の法則」です。
重力と同じ向き=吐く息、重力と逆向き=吸う息
”重力”は、地球がわたしたちを引っ張る力で、上から下の方向へはたらきます。
(質問1)なにか重たいものを持ち上げようとする時、息を吸って持ち上げる?吐いて持ち上げる?
⇨息を吸って持ち上げます。
(質問2)ホッと肩を撫で下ろす時、息を吐いてる?吸ってる?
⇨息を吐いて肩がスッと下がります。
このように、わたしたちが、”自分自身の体”も含めてなにか重さのあるものを移動させるとき、日常生活の動きの中でも、呼吸と動きには関連性があるのです。
重力と同じ(=地球の中心へ向かう)方向では、フーッと息を吐き、重力と反対(=地球から遠ざかる)方向では、息を吸いながらの動きになります。
これらは、ごく自然に起こり、考える必要はほとんどありません。
ヨガのヴィンヤサの動きと誘導も同じ
この「呼吸と重力の法則」はヨガの動きにも、もちろん当てはまります。
(例1)腕を空へ向かって伸ばすとき。
誘導の言葉⇨息を吸って両腕を空へ向かって伸ばします。
(重力と逆向きの動き)
(例2)上体を前へ倒し前屈をするとき。
⇨息を吐いて上体を前へ倒します。
(重力と同じ向きの動き)
(例3)両腕をあげて戦士のポーズ1になるとき。
⇨吸って両腕をあげて戦士のポーズ1になります。
(重力と逆向きの動き)
(例4)両腕をおろして戦士のポーズ2になるとき。
⇨息を吐いて両腕を肩の高さへおろします。
(重力と同じ向きの動き)
(例5)両腕をひらいて三角のポーズになるとき。
⇨息を吸って両腕を上下へ伸ばします。
(重力と逆向きの動き)

