いったい義務とはなんなのか
義務とは与えられている役割のこと
「カルマヨガ」というのは、この世界で働くことによって、自分の心を浄化していく方法のヨガのことです。
わたしたち1人1人には、この世界で果たすべき役割がそれぞれに与えられていて、その与えられている役割のことを義務といいます。
この世界で働いていくためには、「自分の義務」についてまず知る必要があります。
義務は定義できない
インドの有名な経典「バガヴァッド・ギーター」にはしばしば、人生における「生まれ」と「地位」に応じた義務のことが書かれています。
人生での生まれと地位は、
各個人の道徳的心理態度を大きく決定する。
つまり義務というのは、生まれた環境や立場によって、1人1人異なるものであり、「愛」や「豊かさ」といったほかの普遍的な言葉と同様、はっきりと定義することはできないのです。
歴史上の時代や民族間、人生の時期においても、さまざまな義務の観念がある。
自分の義務を見つける
ある人の義務は、必ずしも他の人の義務ではありません。
カルマ・ヨーガ p. 59
このように義務というのは1人1人異なるため、「自分の義務」がなんなのかをよく知っておく必要があります。
自分の義務があいまいでよくわからないという場合は、次のことを参考にして、自分の義務を設定してみてください。( ) 違ったときはまた設定し直せばいいです。
- 社会の理想と活動にふさわしいこと
まわりにとって善い行いであること
カルマヨガの秘訣「逆に特典理論」 - 自分を高めていくこと
自分の理想ができる限り真理に近いものになるように - 義務を行うときの態度と精神によって評価されるべき
なんの仕事を行うかよりも
どういう態度で仕事に取り組むかということが大事
われわれの務めは、誰もが彼自身の最高の理想に従って生きるように人々を励まし、同時にその理想をできる限り真理に近いものするよう、努力することです。
カルマ・ヨーガ p. 39
果てしない道のように感じられますが、このように考えてみてください。
You may not be perfect, but you can surely try to be perfect.
あなたは、完全でないかもしれない。
でも、完全を目指すことはできる。
アーナンダ クリシュナ 39節
わたしたちは、完璧にならなくてもいいのです。
でも完璧を目指し続けるうちに、少しずつよい自分になっているように人生を過ごしていきたいのです。
Direction is important.
方向が大事です。
Asha Nayaswami
5月21日の講座の中でご紹介したアーシャ先生の例え話
インドの独立運動中だったマハトマガンジーと、泥棒をして過ごしていた男
この2人にとって、彼らを高める行為は同一ではないという例え話がとてもわかりやすいです
義務はいつだって大変
義務が心地よいことはまれです。
カルマ・ヨーガ p. 95
大事なのは、楽な義務はないということです。
与えられた義務にブツブツと文句を言っていると、成功をつかむチャンスを逃してしまうだろうと、スワミ・ヴィヴェーカナンダは言っています。( p.104 )
最後に、いまご自身が抱えている仕事が大変だな、と感じられているかたは、次の箇所を読まれてみてください。
われわれが世間で熱心に働きはじめると、自然が左右から打撃を与えてじきに、自分の地位を見出すことができるようにしてくれます。誰ひとり、自分にふさわしくない地位に長いこと、無事にとどまっていられるものではありません。
カルマ・ヨーガ p.93
まとめ
- 義務とは、1人1人に与えられているそれぞれの役割のこと
- 義務とは、1人1人違い、定義することができない
- 自分の義務がなにか、正しく認識しておくことが大事
- 社会にとってよい行いであること
- 自分を高める仕事であること
- 仕事を行うときの態度が大事
- 楽な義務はない
- 完全を目指すことで、少しずつよい自分に成長していくことが大事
次回は脳科学とヨガ哲学を結び合わせて学んでいきます!
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